予防歯科

いつまでも自分の歯で健康に過ごすために

大人になってからも自分の歯で健康に過ごすために、歯を守る・予防するという歯科治療を勧めております。虫歯や歯周病など、痛みや違和感を感じる前に定期的に歯医者へ通い、未然に防いでいくことが大切です。いくこ歯科医院では歯みがき指導や口腔検査、歯のクリーニングはもちろん、睡眠時や生活習慣・姿勢についての指導も行います。歯自体を直す・予防することだけではなく、日々の生活についてのアドバイスもさせていただきます。
歯の定期検診
プラス
睡眠時や生活習慣 姿勢の指導

生活習慣について

近年、日本の食生活が急速に変わり、インスタント食品が増え、食べ物が柔らかくなり、かむことに関連する筋肉が充分に発達しない子供達が増えています。他に生活習慣の変化により、全身の筋肉も弱く、骨も細く、背骨が湾曲したり、体のひずみが出る子供も、特に10代の方に増えています。従って全身的には、偏頭痛、肩こり、背中の痛み、腰痛、他にいろいろな原因のよくわからない症状が出る方も増えています。

他に姿勢の乱れ、種々の癖によっても、あごの非対称、体のねじれは増長されます。
対策としては特に成長発育期には、基本的にはインスタント食品を減らして、食生活を正しくすること、固いものをよくかんで食べること、全身の筋肉をよく使って鍛える事だと思います。

最近の若い方々はアゴの成長が幅だけではなく、高さの成長がありません。その結果、6番目・7番目の歯が完全に萌出することができずに、低位になって7番目の歯が親知らずのように歯肉がかぶった状態になっている場合が多いです。口腔内の容積が狭いだけではなく、中顔面の発達も悪く、鼻・呼吸器系の障害が出ています。
対策として、前歯でがぶり!とかぶりつきましょう。それがなかなかできない場合、タオルを引きちぎるトレーニングをおすすめいたします。

以下のクセがある人はやめましょう!

■頬杖をつかないこと(勉強中、テレビを見るときなど)
■寝ころんで頬杖をつかないこと
■うつ伏せ寝をしないこと
■横向き寝でも良いが
 ・くるまって寝ないこと
 ・枕を下あごにあてて、一方方向にあごを押し込まないこと
 ・あごに手をあてるなどして、いつも同じ方向で寝ないこと
■片方だけのかみぐせをつけないこと(あごがかみぐせのある方向へずれていく)
■一方方向だけを向いて食事をしないこと(あごがそちらにずれていく)
■いつも同じ方向をむいている癖をつけないこと
■他に舌を出す癖、はさむ癖、唇をかむ癖、巻き込む癖なども、かみ合わせを悪くします。
■上の歯が出ている方や、舌を歯と歯の間にはさむ癖のある方は、吹奏楽器は吹かないほうが良いと思います。症状が悪くなることがあります。
最近の10代の子供さん方は、あごが充分に発育しないため、かみ合わせが悪く『癖』があると、あごがずれたり、変形したりする方が増えています。そのためにあごの関節が痛い、開きにくい、音がするなどの症状も出ています。

歯列不正は、よくかめない、見かけが悪い、発音がはっきりしないなどありますが、全身的にも若い人の偏頭痛、肩こり、体のゆがみの原因になることもあり、一生を通して健康を損ないます。

全身の中での正しい顎の位置と正しいかみ合わせが大事です。生活習慣に気をつけましょう。

態癖・姿勢

態癖とは、何気なく無意識に行っている悪習慣のことです。

■ほおづえをつく
■いつも同じ側をして寝ている
■ショルダーバッグを斜めにかける
■噛み締め、食いしばり

などの行為は、歯並び、顔ぼう、姿勢、筋肉へ大きな影響を与えます。
私共は、こうした悪習慣を「態癖」と呼んでいます。
態癖があると、いくら歯を治しても治らないものもあります。
こういった生活習慣の指導を行っています。 詳しくはスタッフまでお尋ねください。

歯ぎしり

歯ぎしりとは、睡眠時におこなう無意識の運動で、主な原因は心因的なストレスだと言われています。ストレスの多い現代社会においては、歯ぎしりをする人が増え、お口の健康にとっては大きな問題となっています。

歯ぎしりには、次の3つのタイプがあります。

(1)クレンテング(歯を噛み締め食いしばっている状態)
(2)タッピング(歯をカチカチ鳴らしている状態)
(3)グラインディング(歯をギリギリ擦り合わせる状態)

歯ぎしりというと音がでるものと思われていますが、実際はそればかりではなく、人に言われることがないので自分が歯ぎしりをしていると気付いていない方が大半です。しかも97%の人が夜間睡眠中に歯ぎしりをしていると報告している研究もあり、たいていの人は歯ぎしりをしていると考えてよいでしょう。
ただ、学術的には「歯ぎしり」についてはまだ解明されていない部分も多く、歯科界の課題となっています。

歯ぎしりがいけないわけ

それでは、なぜ歯ぎしりはいけないのでしょうか。問題は歯ぎしりをしている時間です。

20分~30分程度の歯ぎしりであれば、ほとんど問題になることはありません。歯ぎしりの時間が1時間、またはそれを越えるようになると歯や顎に悪影響を与えることになります。

朝起きたときに、顎の筋肉が疲れていたり、張っていたりすることはありませんか?それは、長時間歯ぎしりをして顎が疲れている状態なのかも知れません。しかも、歯ぎしりは、無意識の運動です。そのため体を壊すまで力を加えてしまいます。皆さんがどんなに腕に力を入れても、突然腕が折れたりすることはありませんよね。意識があるときは、それ以上力が加わると体が壊れてしまうといった限界にまで達すると、それ以上力がでなくなります。これをフィードバック機構といいます。しかし、無意識のときにはこのフィードバック機構が働きません。そのため、体が壊れるまで力を入れてしまうのです。

悪影響を及ぼす部位

では、歯ぎしりによって力が加わるのはどこでしょうか。歯を噛みしめた時に力を受けるところは3つあります。ひとつは歯そのもの、もうひとつは歯を支える歯周組織(歯肉、歯を支えている骨等)、3つ目は顎の関節です。これらに異常な負荷がかかると、もともとは健康だった組織が徐々に破壊されていきます。

例えば、歯に負荷がかかると歯にいつも細かい傷がつくため、虫歯になったリ、歯がしみる知覚過敏といった症状がでるようになります。歯を支える歯周組織に負荷がかかると、特定の歯が咬合性外傷といってグラグラしたり、腫れたりします。また、歯周病の原因にもなります。顎の関節に負荷がかかると顎関節症といって、口が関かなくなったリ、口を開けるたびに顎がカクカクなったリ、顎が左右のどちらかに曲がったりします。

TCH(Tooth Contacting Habit:歯牙接触癖)

歯列接触癖とは、上下の歯を持続的に接触させる癖のことです。ヒトの上下の歯は食事や会話のときに瞬間的に接触するものの、それ以外のときは通常接触していないものですが、日常的に、かつ無意識に上下の歯を接触し続けている人がいます。このような状態が長時間に及ぶと、咀嚼筋の疲労や歯・顎関節の圧迫につながり、それらの疼痛の原因や知覚過敏を引き起こします。また夜間の歯ぎしりとの関連も強いと考えられております。

検診の必要性

このように、歯ぎしりは様々な悪影響を及ぼします。最近、歯がしみたり、痛んだりすることはありませんか?朝起きたら、歯が痛かったり、顎の筋肉が重かったりする事はありませんか?もし、そのようなことがあったら早めに御相談ください。